大腸カメラ検査は、正式名称を「下部消化管内視鏡検査」といい、大腸と小腸の一部 (回腸末端) を観察する検査です。
細い管状の内視鏡を挿入し、大腸の粘膜の状態を直接観察することで、炎症やポリープ、がんといった病変を早期発見、診断することができます。
大腸カメラ検査の特徴
高い診断率
大腸の内部を直接観察できるため、早期の病変を発見する能力に優れています。
早期治療
早期の病変を発見できるだけでなく、その場で切除や組織採取を行うことも可能です。
苦痛が少ない
近年では、細径の内視鏡や鎮静剤の使用により、検査中の痛みや苦痛が軽減されています。
予防医療
大腸がんを予防するための有効な手段です。定期的に検査を受けることをおすすめします。
こんな症状の方におすすめ
- 便潜血反応が陽性
- 下血
- 慢性的な便秘や下痢
- 腹痛
- 体重減少
- 家族に大腸がん患者がいる
大腸カメラ検査で見つかる疾患
大腸ポリープ、大腸炎、大腸がん、大腸憩室炎、大腸虚血性腸炎など
大腸カメラ検査の流れ
1.予約
大腸カメラ検査は、腸内をスコープで直接観察する検査ですので、下剤により腸の中をきれいにする必要があります。
検査前に一度外来を受診し、検査の前処置薬の受け取っていただきます。
検査で大腸ポリープを認めた場合、同時に切除することが可能です(日帰り大腸ポリープ切除)。
※女性医師による検査をご希望の方は水曜日にご予約ください。
2.検査前日
夕食は夜9時までに消化の良いもの(検査食)のみお召し上がりください。
飲み物は夜9時以降も飲んでいただいて構いません。(寝る前に下剤を服用していただく場合がございます。)
3.検査当日
当日は検査終了まで、お食事はできません。
下剤(腸管洗浄液)を服用し、検査2時間前までは水かお茶をいつもより多めに飲んでください。以降は絶飲食です。
4.ご来院
検査予約時間の20分前にお越しください。
検査着に着替えていただきます。
5.検査
ご希望に応じて鎮静剤を投与し、検査を始めます。
鎮静剤の仕様の有無や、量によっては画面を見て説明を受けながら検査を受けることができます。
実際の検査時間は20分前後です。
ポリープを切除する場合は、ポリープ1個につき追加で5分程度かかります。
6.検査結果説明
鎮静剤を使用された場合は、目が覚めるまで1時間程度休憩室でゆっくりお休みいただきます。
検査後に検査結果の画像をお見せしながら説明をいたします。
組織検査やポリープ切除を行った場合は、後日受診していただく必要がございます。
大腸カメラ検査は、大腸がんをはじめとする大腸の病変を早期発見、診断するために有効な検査です。
上記のような症状でお悩みの方は、早めに大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。