大切な人の記憶に生き続けること ~「がんと向き合う対話の力」市民公開講座のご案内~

当院では、がん患者さんの訪問診療にも力を入れています。

訪問診療をしていると、数日以内に人生の最期を迎えようとしている患者さんにお会いすることがあります。

これまで当たり前にできていたことが、少しずつできなくなっていくつらさ。病状が進んでいくことへの不安。そして、大切なご家族とお別れしなければならない寂しさ。

そのような患者さんに、どうすれば少しでも心穏やかに、残された時間をその人らしく過ごしていただけるのか。日々、考えさせられます。

「人は、誰かの記憶に残る限り、生き続ける」

ディズニー/ピクサーの映画『リメンバー・ミー』に描かれているこの世界観に、私はとても共感します。

人はいつか必ず人生の終わりを迎えます。しかし、その人が大切にしてきたこと、語ってくれた言葉、一緒に過ごした時間は、残された人たちの心の中に生き続けます。

患者さんがどのような人生を歩み、何を大切にし、どのような思いを抱いているのか。

その声に耳を傾け、思いを受け止め、忘れずに大切にしていくこと。

それは、ご家族だけでなく、私たち医療者にもできるとても大切なことだと思っています。

そして、そのために欠かせないのが、‘’人と人との「対話」’’ではないでしょうか。


さて、このたび高槻市で、日本サイコオンコロジー学会総会の市民公開講座が開催されます。

テーマは、「がんと向き合う対話の力」です。

サイコオンコロジー(精神腫瘍学)は、がん患者さんやご家族が抱える不安やつらさなど、心の問題にも目を向け、支えていく医療の分野です。

今回のテーマは、日々がん患者さんの診療に携わる私にとっても、大変興味深いものです。

市民公開講座のご案内

日本サイコオンコロジー学会総会 市民公開講座

テーマ:「がんと向き合う対話の力」

がんは、決して特別な人だけの病気ではありません。

がんと診断された方、ご家族を支えている方、そして今はがんと直接関わりのない方にとっても、「大切な人とどう向き合い、思いを伝え合うか」を考える貴重な機会になると思います。

お近くで開催されるこの機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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赤いハイビスカスの実「ローゼル」です。ローゼルは朝に花が咲いて1日でしぼむ一日花ですが、次々と新しい花を咲かせ、秋頃にルビー色の実(ガク)をつけるそうです。